発達障害の食事療法-SCD食事療法とは?
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■SCD食事療法とは
SCD食事療法(Specific Carbohydrate Diet:特定炭水化物食事療法)は、GFCF食事療法の次に取り組む人が多い食事療法です。
SCD食事療法では、一部の炭水化物を除去し、特定の炭水化物を摂取します。
これは、小腸の粘膜に損傷があると穀物などの炭水化物を消化できない。ために行う食事療法です。
SCD食事療法は元々、大腸に潰腫やただれがおきる潰腫性大腸炎や、消化管に潰腫ができるクーロン病、
そしてグルテンをとると小腸に炎症が生じるセリアック病のような比較的重い腸の病気がある人に推奨されてきた食事療法でした。
なので、慢性的な下痢や便秘、腸の炎症があるADHDなどの発達障害の子供に効果的です。
また、細菌やカビなどの毒素によって引き起こされる症状にも有効です。
■SCD食事療法の実施
SCDでは、単糖類という種類の炭水化物のみを摂取します。
それ以外の炭水化物は除去します。
炭水化物にはその構造によっていくつかの種類があって、
単糖類は、これ以上分解できないもっとも小さな炭水化物の状態で、非常に素早く体に吸収されます。
小腸に問題のある子どもだと、2糖、3糖、多糖の炭水化物が分解・摂取出来ず、
それをエサにバクテリアやカンジダ菌が増殖するからです。
バクテリアやカンジダ菌は、消化酵素を破壊したり、有害な物質を生み出したりします
また、未消化の食物は、小腸の表面を覆う組織である繊毛と微繊毛に損傷を与えます。
ですが、単糖類なら分解する必要がなく、小腸にただちに吸収されます。
なので有害なバクテリアやカンジダ菌の栄養にならない。ということです。
アメリカの医療関係者の中には、SCDをカンジダ菌の問題がある人の治療法として利用する人も居ます。
GFCF食事療法に比べ、SCDを実施する人は多くありませんが、効果がある子供には驚くほどよく効きます。効果がある場合、たいていは数日から数週間で劇的な効果があります。
下痢が続くなどの明らかな腸の問題が見られるお子さんは、試してみてもいいかもしれません。
それでは、除去すべき食べ物を見て行きましょう。
■除去すべき食物
食べてはいけない食品(1,2,多糖類) | 食べてもよい食品(単糖類) |
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