腸内環境が荒れる理由
ADHDなどの発達障害の子供の多くは、
- ①タンパク質を分解する酵素の働きが十分ではない。(未消化タンパク質になってしまう)
- ②腸の働きが十分でなく、本来吸収されない未消化タンパク質を吸収してしまう。
という2つの問題を抱え、それによってダメージを受け、発達障害の症状が悪化しているという事をお話しました。
それでは、これらはどのようにすれば改善されるのでしょうか?
まずは、 ②腸の働きが十分でなく、本来吸収されない未消化タンパク質を吸収してしまう。についてお話をしていこうと思います。
私達の食べたものは、酵素の働きにより口や胃や腸で分解されます。そして分解された栄養素はおもに小腸で吸収されて血液中に送られます。
この小腸の粘膜に、未消化タンパク質を通さない仕組みがあります。
小腸の粘膜は、絨毛という小さな突起で覆われていて、その絨毛は更に小さな微絨毛という突起で覆われています。
この小腸粘膜の構造は、例えるならば細かい網の目のようなもので小さな分子しか通る事ができません。
分子が大きい未消化タンパク質は通過することができないのです。吸収されなかった未消化タンパク質は小腸を通り過ぎ、体外へ排出されます。
これが本来あるべき腸の状態です。
しかし、ADHDなどの発達障害の子供の小腸では、微絨毛の表面が荒れ、ところどころ破れていているような状態となっています。
それによって未消化のタンパク質が通りぬけ、血中へと流れこんでしまうのです。
このような腸の異常がリーキーガット(腸管壁浸漏)です。
リーキーガットが起こる原因は
- 抗生物質などによって腸内環境が変化した
- カンジダ菌の繁殖
があります。
風邪などでも処方される抗生物質は、ウィルスなどの最近を死滅させますが、同時に腸内細菌をも死滅させてしまいます。
それによって腸内のいわゆる善玉・悪玉菌のバランスが崩れ、悪玉菌が優勢になると腸の免疫機能が低下し、ウィルスなどが腸内で繁殖し、リーキーガットになるのです。
そしてもうひとつの原因がカンジダ菌の繁殖です。
カンジダ菌はイースト菌の一種で、カンジダ性皮膚炎、カンジダ性膣炎などの原因となる真菌(カビの一種)です。このカンジダ菌も体が健康であれば善玉菌と共存しているため、特には問題ありません。
しかし、何らかのきっかけにより腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れると、体に害を与えるほどに増殖します。ちなみにカンジダ菌に抗生物質は効きません。 ひとたびカンジダ菌が増殖すると、再び善玉菌が元の勢力を取り戻すのは容易なことではありません。
カンジダ菌は発達障害の根本的な原因ではありませんが、発達障害の子供に重大なダメージを与えることがわかっています。 またカンジダ菌は悪玉菌なので、リーキーガットの原因にもなります。
次のような症状が子供に見られる場合、腸内でのカンジダ菌の増殖を疑ってみる必要があります。
- 腹部の膨張
- 頻繁なおなら
- 便秘または下痢
- カンジダ性皮膚炎、水虫などの真菌による感染症
- ひじ、ひざ、性器などの湿った部分のかゆみ
- ぼーっとするなどの思考力の低下、記憶力の低下
- 慢性的なはなずまり
- 短気、イライラ
- 多動、落ち着きの無さ
- お酒に酔ったようなかんじ
- 菓子や果物などを異常にほしがる
腸内カンジダ菌の有無を判断する検査としては、尿のテスト(OAT)、便検査、血液検査などがあります。
上記の特徴の中でも特に
- 便秘、下痢
- 屁が臭い
- 感染症にかかりやすく抗生物質をよく使用した
- カンジダ性皮膚炎などの病気にかかったことがある
といった子供には、特に注意が必要です。
少し長くなってしまったので、次回はカンジダ菌を減らす抗イースト菌食事法について書きます。
